2019/06/09
主に再利用できないからマルチティンバーを使わなくなりました。wararyoです。
Kontaktはマルチティンバー音源として使うことができます。
つまり、中で複数の音源を読み込んで、それぞれの音源にそれぞれ別のMIDI入力とオーディオ出力を割り当てるという使い方があるわけです。
みなさんの中にもこのようにKontaktの音をパラアウトして使っている方も少なくないのではないでしょうか。
僕もかつてはこのような使い方をしていましたが、今ではKontaktでパラアウトをすることは滅多にありません。
Kontaktに限らず、HALionやSampleTankなどのパラアウト可能な音源をマルチティンバー音源として使うことにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
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追加する手間が多い
試しに空のCubaseプロジェクトにピアノとベースを追加するまでの過程を見てみます。
長いので飛ばしたい方はココを押してください
まずKontaktを挿入します。
音源を追加して、MIDI入力とオーディオ出力を設定します。
DAW側でオーディオ出力を有効にします。
MIDIトラックを挿入します。
これで完了です。
めんどくさい!
Cubaseが特別めんどくさいだけだったり、CubaseでもHALionの場合はもう少し簡単だったりするのですが、
音色の数だけKontaktを起動した方が簡単なのは確かです。
トラック数が増える
こちらはピアノのKontakt音源を8台、個別に追加した時の見た目です。
こちらは同じことを1台のKontaktで実現した時の見た目です。
トラック数が2倍ほどになっています。
もちろん非表示にすればいいのですが、トラック数が少なくて済むならその方がいいのは間違いありません。
再利用ができない
コレが一番の理由です。
Cubaseには「トラックプリセット」という、プロジェクト内の特定のトラックだけ取り出してファイルにし、別のプロジェクトにも容易に使いまわせる仕組みがあります。
音源内のプリセットとは違いインサートも含めて記録できる他、自分が使ったことのある音色というのは案外覚えているものなので特に2時間DTMなどの短時間企画において武器となります。
Cubase以外のDAWにもおそらく同様の機能があるかと思われます。
この「トラックプリセット」、Kontakt内で読み込まれている特定の音源だけをプリセット化することはできません。
VST規格の中にそのような仕様が無いか、あったとしてもKontaktが対応していないため仕方ないですね。
僕はこれが原因で、Kontaktでマルチティンバーしてた時代の曲のいくつかのトラックをトラックプリセット化することができませんでした。
プラグイン丸ごとであればトラックプリセット化することができるので、Kontaktを個別に起動していた場合はこのようなトラブルはありません。
それほど軽いというわけでもない
いや、ホントは音色の数だけKontakt起動したいけど、パソコンがショボいから…
という声が聞こえてきそうです。
確かにマシンパワーを節約するために起動するプラグインの数は減らしたい、というのは一般的な考え方です。
しかし、Kontaktに限って言えば、起動する数を節約するのには意味がないようです。
8つのピアノを同時に演奏してみました。
前半が個別に起動、後半がパラアウトを使用した場合です。
むしろパラアウトを使った方がマシンパワーを多く使ってるくらいですね…
PCへの負荷に関してはDAWやPCのスペックにより変わるとは思いますが、パラアウトにより大きく改善されることはなさそうです。
以上の理由によりKontaktをマルチティンバー音源として使うのをやめたわけですが、じゃぁ今はKontaktを起動しまくっているのかというと、厳密にはそうではありません。
詳しくは以下をご覧ください。
この記事があなたのDTMスタイルをより良くするきっかけになれば幸いです。