2019/06/09
アップデートに期待してます。wararyoです。
先日発売されたKORG Gadget for Nintendo Switch (以降、GadgetSwitch)、販売開始された3分後に早速ダウンロードしました。
というのも、ある思惑があったからです。
KORG Gadget for Nintendo Switch 買ったぜ #GadgetSwitch
もしかしたらPCでのDTMに生かせるんじゃないかと思ってるんだけど…どうだろう? pic.twitter.com/yUO7H8kBz3— wararyo (@wararyo) April 25, 2018
このGadgetSwitchを、
外出先などで使うサブDAWとして使えないだろうか?
結論から言うと、
GadgetSwitchはサブDAWとしては使えません。
ただしゲームとして遊ぶととても楽しいソフトです。
それはなぜなのか、そこにはこのGadgetSwitchの開発に関するある思想が隠れていました。
目次
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GadgetSwitchの不便なところ
サブのDAWとして使うにあたって不便なところは3つあります。
MIDIの書き出しができない
これは想定していたことなんですが、MIDIの書き出しはできないです。
MIDIが書き出せないので、外出先でGadgetSwitchを使ってメロディを打ち込んで、帰宅してからそれを普段使ってるDAWに持ってくる〜なんてことはできません。
オーディオの書き出しができない
これは想定外でした…曲が完成したところでそれを書き出すことができません。
#GadgetSwitch 、音楽の書き出しは出来ないのかー…
別の機器を使ってSwitchの出力を録音するか、HDMIキャプチャーを使うしかなさそうだな pic.twitter.com/wPu273kzv1
— wararyo (@wararyo) April 25, 2018
よってGadgetSwitchで作った曲をネットに公開するには以下のどれかの方法を取ることになりそうです。
- 30秒以内の曲であればSWITCH標準の録画機能で録画してシェアする
- SWITCHのヘッドホン端子を通して別の機器に録音する
- HDMIキャプチャを使って画面を録画する
Nintendo Switchのヘッドホン出力の音質はそれほど良くないので、デジタル信号のまま取り出せるHDMIキャプチャが一番良いでしょう。ただし価格が高いのが難点。
I-O DATA キャプチャーボード ゲームキャプチャー HDMI PC用 USB 3.0 ゲーム実況 録画 編集ソフト付 GV-USB3/HD
タッチパネルがほぼ使えない
タッチパネルが使いたいシーンでタッチパネルが使えないです。
例えばピアノロールエディタ。
UIは基本的にタッチで操作できません。
逆にどこでタッチパネルが使えるのかと言うと、ガジェット画面の鍵盤はタッチで押せます。
GadgetSwitchの便利な/楽しいところ
スケールがめちゃめちゃ豊富
メジャースケールと3種のマイナースケールはもちろんのこと、アラビア風とか日本風とか沖縄風、全音階まであります。これはCubaseより豊富です。
ガジェット画面の鍵盤の表示が変わるほか、ピアノロール画面では斜線でスケール外の音を示してくれます。
Cubaseにも匹敵する親切さです。
Joy-Conを傾けてノブを回すやつが楽しい
ガジェット画面やミキサー画面にて、ノブやスライダーを、Joy-Conを傾けることで操作することができます。
Joy-ConのHD振動で、回してるような感覚が伝わって来ます。楽しいです。
マルチプレイが楽しい
GadgetSwitchの一番の目玉機能はマルチプレイです。公式サイトにも「対戦型DAW」と書かれています。
というわけで、同じサークルのDTMerのみなさんを呼んで4人で作曲バトル、やってみました。
#GadgetSwitch で早速4人で曲を作ってみた!!!!!
DTMで爆笑できるの、マジで最高です。 pic.twitter.com/Gxp4JNtLBG— wararyo (@wararyo) April 29, 2018
あ…これ、楽しいやつだ。
とにかく、何が起こるか誰にもわからないのでやればやるほどおもしろ要素が生まれて来るんですよね。
自分が作ったメロディにいつのまにかエモい合いの手が入ってたり、かと思いきや破壊的な和音でぶち壊されたり。
収束に向かって展開を作ってたのに急に新たな山場を作られてしまったり。でもそれが楽しい。
僕らの場合は人が書いた音符を消すことは基本的に無かったです。
GadgetSwitchはゲームである
開発陣のインタビューを読むと、上記の特徴はやはりiOS/Mac版との違いを意識して開発された結果であることがわかります。
何と言ってもJoy-Conによる操作/演奏と、4人で一緒に曲作りができる『マルチプレイモード』ですよね。Joy-Conの操作は本当におもしろいです。
Nintendo Switchの内蔵画面はタッチ・スクリーンなんですが、今回鍵盤以外の部分は、タッチ操作に対応しませんでした。ドックに装着してしまうとタッチできなくなってしまうので、そこに時間をかけるよりもコントローラーでの操作性を優先した方が良いだろうという判断です。
ICON » 製品開発ストーリー #41:コルグ KORG Gadget for Nintendo Switch 〜 開発メンバーが語り尽くす、世界初の“対戦型DAW”のすべて 〜 https://icon.jp/archives/14937
つまるところ、GadgetSwitchは「Nintendo Switchというゲーム機用に開発されたゲームである」ということです。
KORG DS-10なども意識していたりするのでしょうか。
正直、補助ツールとして使いたい人はiOS版のKORG Gadgetを買うでしょうし、これは良い差別化だなと思います。
以上KORG Gadget for Nintendo SwitchをサブのDAWとして買ってみたら微妙だったという話ですが、このソフト自体はこれからも遊び続けるだろうと思います。
バンブラもそうなんですが、制限があるなかでの曲作りって楽しいですよね。
あとマルチプレイがめちゃめちゃ楽しかったので、これからも人を誘ってやるだろうと思います。