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仮想通貨で「振り込めない詐欺」は完全に死語になる

time 2018/01/12

追記:この記事は資金決済法のことも全然知らないのに何か言いたかったがために書いたクソ記事です。自戒の念を込めて、記事は残しておきます。

いつのまにか、リプライ1つで送金ができる時代になってました。wararyoです。

前回は仮想通貨の投資の話をしたので今回は仮想通貨を使う話をします。

先日、tipmusicなるサービスがTLをにぎわせました。

tipmusic
http://retoruto.php.xdomain.jp/

これは、Soundcloud上にある自分の曲を投稿すると、投げ銭をしてもらえるというサービスです。

登録しなくてもいい手軽さがある反面、投稿日時順でしか表示されないので音楽を作らない人が利用するほどは流行らないかな、といった印象です。

tipmusicに関する議論は他に委ねるとして、私がそれ以上に感動したのは、tipmusicで使われていた送金サービスです。

それがこちら。

モナコインちゃんbot(@tipmona) https://twitter.com/tipmona
NEM Mainnet tipbot(@tipnem)  https://twitter.com/tipnem
ぜにぃ姫@BitZeny投銭Bot(@zenyhime)  https://twitter.com/zenyhime
(tipmusicではもういくつか投げ銭サービスが使えますが省略します)

え?ただのTwitterアカウントじゃん、と思った方もいるかと思います。

一体これらのTwitterアカウントがなぜ送金サービスになるのか、ここからわかる仮想通貨のすごさ、これからの同人活動とお金について考えます。

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リプライ1つで誰にでもお金を送りつけられる時代

これらのTwitterアカウントでお金を送る手順を見てみましょう。@tipnemを例に考えます。

まずNEMと呼ばれる仮想通貨を買います。
@tipnemのbioに書いてあるアドレスにNEMを送ると、@tipnemが持つあなたの「口座」のようなものに送った額が入ります。
つぎにNEMを送りたい人へこのようにツイートします。

@tipnem tip @wararyo 1 xem

これは@wararyoに、1XEM(XEMはNEMの単位)だけ送る例です。1XEMは200円くらいです。(2018/01/11現在)

これで送金は完了です。@tipnemが持つXEMをもらった側(今回は@wararyo)の「口座」に1XEMが入ります。

もらった人はそれを(取引所に送って)日本円に換金することもできますし、また別の人に送りつけることができます。

 

ここで大事なのは、「TwitterIDさえわかれば、誰にでも送金ができる」というところです。
Twitterユーザーなら誰にでも送れるので、仮想通貨なんて全く興味ない人にも送りつけることができます(使ってくれるかは別ですが)。

今回は@tipnemで説明しましたが、@tipmonaはモナコインで、@zenyhimeはBitZenyで同様のことができます。

これってスゴいことだと思いませんか?

これまでにも、送金の手段といえば銀行や郵便局などはありました。各銀行のネットバンキングサービスやPaypalなど、インターネット上で送金をするサービスもあります。しかしいずれも、双方が特定のサービスに登録しており、かつ相手のIDや番号、アドレスを知っている必要がありました。

Twitterであればネットで活動している人であればだいたいやってますし、当然IDもわかります。その手軽さは比べる必要もないでしょう。

これが実現しているのは、お金として仮想通貨を使っているからです。法定通貨をリプライでやりとりするサービスの実現は困難でしょう。(と言いましたが本当に困難なんでしょうか?法定通貨でコレをやろうとするとぶつかる壁にはどのようなものがあるんでしょうか?教えてください)

これらの投げ銭サービスのすごさはこれだけではありません。さらなる仮想通貨の可能性を垣間見ることができます。

お金を扱うサービスが個人でも作れる時代

はい、前章で紹介した3つのサービス、すべて個人によって作られています

これまでに存在した、法定通貨を用いた送金サービスは、例外なく特定の法人が運営しているはずです。(個人で法定通貨を使ったサービスやってるところがあったら知りたいので教えてください)

仮想通貨をつかったサービスは、サーバーサイドプログラミングのできる人であれば、サーバーを借りてコードを書けば、こたつに座りながら作れます。サービス用の口座だって即日でできます。

例えば、モナコインをつかったWebサービスを作るためのソフトウェアは一般に公開されているようです。

暗号通貨用Webサービスを立ち上げるためのmonacoind(bitcoind)のビルドと運用 – Qiita https://qiita.com/monapay/items/8642ea58e7d959e380c2

「振り込めない詐欺」の存在しない未来

振り込めない詐欺」。

「振り込めない詐欺」とは、ユーザーが自発的にお金を払いたくなるほど素晴らしい動画やツールを無償で公開した作者に対して敬意と感謝の気持ちを示すタグである。

振り込めない詐欺とは (フリコメナイサギとは) [単語記事] – ニコニコ大百科 http://dic.nicovideo.jp/a/%E6%8C%AF%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%82%81%E3%81%AA%E3%81%84%E8%A9%90%E6%AC%BA

ニコニコ大百科なので「素晴らしい動画やツール」とありますが、音楽でも絵でもいいです。要するに「良いと思うものに対価を払いたいのに、それができない状態」です。そこで「振り込め」れば双方がハッピーになれるのに、非常にもったいないです。

このような状態が頻発する理由としては、やはり「投稿主が投げ銭の手段を用意するのが面倒だと思ってる」「銀行口座などの個人情報をネットに晒すのはリスクが高い」といったものが大きいでしょう。

現に法定通貨で投げ銭の手段を用意するのは面倒です。前に述べた通り、閉じたプラットフォームの中でお金を送る人ともらう人双方が何かしらの登録をする必要があります。

仮想通貨の登場により、個人でもお金を使ったサービスが作れるようになり、tip系アカウントやMonappyなどの投げ銭サービスが登場しました。これだけでも「振り込めない詐欺」のニーズはある程度満たせるようになりましたが、この世にはまだ、完全に情報の発信する人、利用する人の双方に普及し得るサービスはなさそうな感じです。「投げ銭」のような、少額のお金をやりとりするサービスは今後どんどん増えていくでしょう。

そうしてそれらのサービスの中から、何らかのサービスが運良く生き残り、一般に普及するようになった時、「振り込めない詐欺」は完全に昔話となります

LINEがすっかり浸透した今、「短いメッセージでもメールでやりとりしてた時期があった」と思うように、
将来「少額でも日本円で投げ銭してた時期があった」と思える未来がきっと来るでしょう。

この記事を書いてる最中にも新しい投げ銭サービスが登場してて胸が熱くなりました。

Osushiは投げ銭を簡単に受け取ることができる
サービスです。

クレジットカード決済とビットコインによる送金に対応予定です。

Osushi – 頑張った分だけお寿司をもらおう https://osushi.love/

ビットコイン持ってない身からしたら、なんで日本円とビットコインだけやねん!!という感じがしますが。

残されている課題

仮想通貨が、ネット投げ銭が広く普及した幸せな世界の実現への足がかりになることが分かりましたが、解決すべき課題はあります。

日本円に戻すのが面倒

なんだかんだ言って日ごろの生活で使うのは仮想通貨ではなく日本円です。仮想通貨から戻すときに手数料もかかりますし、現状では日本円でまあまあ手軽に受け取れるならそっちの方がいいと思う人が多数を占めそうです。

ネット通販で仮想通貨が使えるようになるのが一番いいですがそれもまだまだ先の話という感じです。今のビットコインを物の購入に使いたい人おらんやろ。

個人的にはヨドバシ.comでNEM決済ができる未来を望みます。

いろんな通貨が分散してしまうのが面倒

tip系アカウントが複数存在することから分かるように、投げ銭とか少額の個人間のやり取りで使われる仮想通貨として、大きなシェアを占めるものは現状これといってありません。
そして、どのコインを投げ銭するかは、投げ銭する側が決めます。

これが何を意味するかというと、投げ銭を受ける側は、いろんな通貨を中途半端にもつ状態になり得るということです。

価値は少額だけ持っててもあまり意味を成しません。これは法定通貨でも同じで、例えば1000ウォン(100円くらい)だけ持ってても使いようがないですよね。日本円に換えるにも面倒。もちろん韓国に行けば使えるんですが1000ウォンのために行く人はいないでしょう。

仮想通貨でいろんな投げ銭をもらってしまうと、ウォンとドルと英ポンドをそれぞれ100円ずつ持ってるみたいな状態になるかもしれません。

現に僕はこの間モナコインを少しだけもらったんですが、そもそもモナコインを持ってないのでまた別の人に投げ銭するくらいしか使い道がないです。

仮想通貨はまだまだマイナー

仮想通貨、日本ではまだまだマイナーです。この間テレビで、ビットコインが「2017年の難しいワードクイズ」みたいな文脈で登場してました。
ましてオルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)の名前を1個でも挙げられる人は日本に住む人の1%も居ないのではないでしょうか。

お金をネット上で簡単に扱えるオープンなカタチに変換できるのが仮想通貨の魅力ではありますが、それだけでは、一般人がわざわざ日本円を仮想通貨に(投資以外の目的で)変えたいと思うモチベとしては不十分です。

道端の女子高生が…とは言わないまでも、ちょっと同人文化が好きなフツーの若者にも仮想通貨を持ちたいと思わせるには、さらなる優位性が必要でしょう。

これに関しては「まずはクリエイターの間で積極的に使う」ことが一番ではないでしょうか。

とかく日本人は周りが使ってると使いたくなるものです。そうでなくても、「みんな使ってる」ことはプラットフォームの一番の魅力になることが多いです。

5年前のLINEとか、フィーチャーフォン(ガラケー)やAndroid端末でのUIがクソofクソでしたよね。少なくとも当時のAndroid版カカオトークのUIはLINEのそれの2倍はよかった。
それでも普及したのはなんだかんだみんなが使ったからです。

あなたが何かをネットに公開してて、投げ銭をもらいたいと思っている場合、なんでもいいからまず自分が投げ銭してみることです。それをいろんなクリエイターが実践したら、何らかの投げ銭サービスが流行るかもしれません。流行らせましょう!

もちろん誰にでも投げ銭しまくればいいというわけではないですよ。あくまで自分が支援したいと思う人にしてください。


以上、ネットで同人活動を行う人々がもっと幸せになるために、仮想通貨が役に立ちそうだから使ってみようというお話でした。

いままで特定の通貨の話は避けてきましたが、それはこれから先どの仮想通貨が流行るかマジで予測ができないからです。

個人的には、個人間のお金のやり取りにはNEMが流行ってほしいという感じです。XRPは銀行とか国際送金のイメージが強いから投げ銭には使われないんじゃないかなぁ。

ビットコインが普及する未来は考えにくいですが、ビットコインキャッシュならあり得るかもしれないですね。世界的に知られてるし。(NEMは欧米ではイマイチ流行ってない)

日本の同人界隈だけで考えるとモナコインだって有力ですよ。Monappyが流行れば強そう。

まあぶっちゃけ通貨はなんでもいいのでとりあえず現在流行りそうな匂いがプンプンする、@tipxemとかのtip系アカウントがもっと広まってほしい!

クリエイター界隈に居る人で、ここまで読んでくださった方、@tipxem@tipmonaを使ってみてください。きっと面白いと思ってもらえるはずです。

そしてあわよくば僕に投げ銭をください

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